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梅干の塩分〇〇%について

<梅干の塩分について>

 スーパーや百貨店で市販されている梅干のほとんどに“塩分〇〇%”の表記がされています。多分、購入する際の大きな判断材料にされている方も多いと思います。今回は“塩分〇〇%”について説明させていただき、購入するときにどのような基準で選べば良いかを、梅干販売店としてお話させていただきます。

 

 まず、塩分〇〇%とは「100gに対して食塩が〇〇g含まれている。」ということを意味しております。梅干の場合、種を除いた果肉部分(可食部)を100g食べたとしたら〇〇gの食塩を同時に摂取することになりますよと購入される方に伝えるためにラベルに記載したりカタログなどに表記しております。実際に、梅干の内容表示を見ていただくと「栄養成分表」の記載があり、その1項目に「食塩相当量」の数値が記されているはずです。ラベルなどに塩分〇〇%か記載がないときはそちらで確認すればその梅干の塩分がすぐ確認できるはずです。

 次は塩分の数値について説明いたします。昔ながらの製法の梅干(梅と塩だけで作った梅干)の塩分は約20~25%が一般的です。これくらいの塩分だと少し乾燥すると表面に塩の結晶ができるほどで、食べたら当たり前ですが塩辛さと酸っぱさを強く感じることでしょう。現在はそのような塩辛い梅干はあまり市販されておりません。現在、市販されている梅干のほとんどはこのような塩辛い梅干を脱塩したり調味液に漬けたりして塩分を下げることで食べやすい梅干に加工されたもので、だいたい10%前後の塩分のものが多いのではないでしょうか。また減塩志向が強い方向けに塩分5%以下の「超低塩」梅干もたくさん出ております。そのような塩分の少ない梅干は、各社ごとに調味の仕方によっていろいろな塩分、味が開発され現在のように多種多彩なラインナップになっております。

 ただ、塩分が少なくなるとやはり保存についても少し気を使っていただきたくなります。弊舗の梅干もそうですが塩分が少ない商品は塩分の高いものに比べて、腐敗してしまう可能性は高くなります。よって減塩タイプの梅干については、特に夏場は解封後、冷蔵庫での保管をおススメしております。

 

 では梅干1粒を食べたとき、どれくらいの食塩を摂取することになるのかを説明いたします。弊舗の梅干「梅心」は、塩分約7%で一粒20g〜25gの大粒(3Lサイズ)になります。20gの梅干の果肉部分が15g(5gは種として)とすると15gの7%なので1.05gが一粒食べたときの摂取量になります。小さじ1杯が6gほどでちなみにインスタントラーメン1食分の食塩相当量が5g前後、お味噌汁1杯は2〜3gとなります。以下に1日当たりの塩分摂取量についての資料を載せておきますので参考にしてください。

1日あたりの塩分摂取量について  
日本人の1日あたりの平均塩分摂取量 男性・・・・11g
※厚生労働省平成30年「国民健康・栄養調査」 女性・・・・9.3g
   
1日あたりの塩分摂取量の目標値(成人)  
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(20年版)」 男性・・・・7.5g未満
  女性・・・・6.5g未満
高血圧の方の目安※高血圧学会の目安 6.0g未満
   
WHO世界保健機関の食事摂取基準 5.0g未満

最後にあくまで弊舗の目安ですが塩分ごとの召し上がり方を表にまとめましたのでご参考にしてください。

塩分 程度 用途 説明
〜5% 超低 お茶請け         そのまま召し上がっていただいても、塩辛さが気にならない。お茶請けにおすすめ
6~8% 弁当・おにぎり       そのまま召し上がっていただいても、ごはんと食べてもおススメなバランスの良い塩分
9~11% 普通   お茶漬け     売られている弁当やおにぎりに多く使われているのはこのあたり
12~14% やや高   梅干サワー   それなりの高い塩分で昔ながらの味わいの梅干
15%~     料理 本格的な塩辛い梅干がお好きな方におすすめ。昔ながらの梅干で余計な調味がされていないため、料理などにおススメ

いかがでしたか?弊舗は関東の百貨店ではいち早く減塩タイプの梅干を扱い始めたのですが、以前は塩辛い梅干しかありませんでした。現在は減塩タイプが主流となっており、製造技術の発達でほんとにいろんな味の梅干が楽しめるようになりました。塩分を気にしながら、皆様それぞれが梅干を今後も召し上がっていただければと存じます。

 

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