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梅干しの豆知識|海外の梅干し事情 

梅干しは日本人の健やかな食卓を支えるソウルフードとも言える食品ですが、海外では梅干しの存在はどれくらい知られているのでしょうか?梅干しを食べているのは世界でも日本人だけなのか、今回は気になる梅干しの海外事情をまとめてみました。

梅干しは英語で「プラム」?

梅干しを英語でなんと言うか知っていますか?
一般的に梅干しは英語で“Pickled plums”と言い、“Pickle”が酢漬け、“Plum”が梅を指します。直訳すると、「梅の漬物」という意味です。
アメリカで漬物といえば、酢漬けを指すことが多いため、日本の塩漬けされた梅という意味合いを伝えるために、“Japanese salt plums” か“Salted plums”と表現されることもあります。干してあることを強調したい場合は“Pickled dried plum” と付け加えてもいいでしょう。
最近では、日本文化に詳しい人には、“Sushi”のように“Umeboshi” で通じることも増えてきています。

梅干しは植物性由来の最強調味料?

梅干しは、近年イギリスの料理番組で取り上げられたことから、ヴィーガンの食材としても注目を浴びています。パルメザンやアンチョビ、魚醤など動物性の物を使わずに、梅干しで、旨味や塩味、酸味を作ることができるからです。動物由来の食品に代わる植物由来の食品の市場は世界で大きく成長しているので、今後梅干しに興味を持つ人が増えていくかもしれませんね。

※ヴィーガン(Vegan)とは
卵や乳製品を含む、動物性食品を口にしない完全菜食主義者のこと。

そもそも梅の名前の由来は?

梅は八世紀頃に中国から漢方薬として持ち帰られ、怪我や病気の手当に用いられていました。
梅の語源は、「烏梅(うばい)」と言う呼び名で中国から伝来したと言われています。烏梅(うばい)は、青梅を燻製にした生薬で、色が黒く香気があり、カラスのような黒い見た目からそのように名付けられました。
中国語では、「ムエイ」のような発音だったものを、日本人が「うめ」と聞き取ったために「うめ」と呼ばれるようになったそうです。

海外の梅干し!?外国にもあった梅干しもどき?

|インドの「アムチュール」

インドの梅干しと呼ばれているアムチュールですが、その原料ははなんとマンゴー。未熟な青いマンゴーをスライスして天日乾燥させて、パウダーにしたものを指します。料理の風味づけに使われていて、アムチュールの酸味が梅干しに似ています。

|中国 の「話梅(ワームイ/ファーメイ)」

ワームイは、塩水につけて干した梅を、洗ってからシロップなどの甘味料で漬け込んである食べ物で、これらは中国でも広く親しまれています。甘みを出すために紹興酒に入れて飲むこともあるそうです。日本でも昔から沖縄などで食べられている「干し梅」に似ています。
中国では、梅の実は漢方薬との認識が強いですが、近年は健康志向の人々が梅の効能に注目していて、梅の加工品も増えています。

|ハワイの「Li Hing Mui(リーヒンムイ/リヒムイ)」

ハワイでは、リーヒンムイという名前の梅干しが、スナック菓子として大人にも子供にも人気があります。リーヒンムイは中国産の乾燥梅干に塩と砂糖とリコリス(甘草)の粉がかかった食べ物です。

梅酒は海外で飲まれている?

梅酒は英語で“Plum wine”と呼ばれています。
日本の有名梅酒ブランドの梅酒は、世界70ヶ国以上に輸出していて、栄養豊富で飲みやすく、美味しいと外国人にも人気が高いです。コアなファンがいるので口コミでも広まっています。
いずれ、日本酒が“Sake”と呼ばれるように“Umeshu”と親しまれる日が来るかもしれません。

海外の反応

初めは梅干しの強い風味に驚く人が多いですが、日本食に興味がある人の中には、次第に慣れてきて梅干しを好きになる方もいるようです。
海外YouTuberの「梅干しを食べてみた!」と言う動画もたくさんアップされていて、海外の人にはインパクトの強い、酸っぱい食べものとして知名度をあげています。
最近では、日本食スーパーで梅干しが売られていることは珍しいことではなくなってきているので、昔よりも手に入りやすくなっています。

Q.梅干しを海外に送るには?

A.梅干しは国際郵便で送ることができます。
梅干しは塩分濃度が高いので常温で送っても問題ありませんが、気温が高い時期や、減塩されている梅干しを送りたい時はクール便で発送しましょう。

日本の梅干しが世界に誇れる理由

梅を塩漬けにして、保存食として常食しているのは日本だけですが、今後、健康志向の高まりによって世界から注目されていくかもしれません。
日本人にとっては身近な梅干しですが、これだけ様々な形で梅を味わって食べていることは、日本独自の恵まれた食文化の一つといえるでしょう。今後も梅の素晴らしさや、美味しい梅干しを日本の食文化として海外の人にも広めていけたらと思います。

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